こんにちは!伊藤(@hirokazuito0821)です。
「利益商品を卸しているなら、なぜ自分で全部売らないんですか?」
この手の質問、定期的に来ます。でも、これって卸売という商売の基本構造を理解すれば終わる話です。
メーカーがすべて製造直売しているか。卸業者がすべて自分で小売店を運営しているか。答えは当然、違います。
自社で小売もやる。卸もやる。そのほうが流通量を増やせて、事業全体の収益性も強くなるからです。
まず結論:自社でも売っています

先に一番大事なところをはっきりさせます。「なぜ自分で売らないのか?」という前提がそもそも違います。
自社でも小売はやっています。古着を中心に在庫を持ち、継続して販売しています。小売だけでも、パートスタッフ2人で運用しながら、1日あたりの粗利はおおよそ10万円前後が出る規模です。
つまり、卸だけをやっていて販売経験がないわけではありません。自社で販売し、どんな商品がどんな売れ方をするのかを見ながら、そのうえで卸売も展開しています。
メーカーも卸業者も、全部を直接売りするわけではありません

考えてみてください。
- 食品メーカーは、すべて自社の店舗だけで販売していますか。
- 大手の食品卸業者は、すべて自前のスーパーで売っていますか。
- 日本ハムは、製品を全部自社で小売していますか。
- サントリーは、自分の酒屋だけで商品を売っていますか。
そんなことはありません。メーカー、卸業者、小売店がそれぞれの役割を持ち、商品を効率よく消費者まで届ける。これが世の中の商流です。
元食品業界にいた経験から見ても、食品の大手卸業者は、複数のスーパーや小売店へ商品を卸すことが主な役割です。卸売が中心だからこそ、広い販路に商品を流せます。
小売もできる会社が卸をやるのは、おかしい話ではありません。むしろ、ごく普通の商売のやり方です。
産地直売が最強なら、ビール工場で1ケース買えばいいのか

「間に業者を挟まず、産地直売で全部売れば一番儲かる」と考える人もいるかもしれません。
単品の利益率だけを見れば、そう見える場面はあります。でも、商売は粗利率だけで決まりません。物流、人員、採用、在庫、梱包、販売チャネルの運用まで含めて考えないといけません。
たとえばビールです。工場の近くに住んでいたとして、ビール工場へ行って「ビールを1ケース売ってください」と言えば、誰でも日常的に買えるでしょうか。普通はそうなっていません。
工場は製造に強く、卸は大量流通に強く、小売は地域や顧客ごとの販売に強い。役割を分けたほうが、社会全体では圧倒的に効率がいいからです。
少人数で卸売を回すほうが収益性は高くなりやすい
卸売をやる一番シンプルな理由は、少人数でも大きな物量を動かせるからです。
自社だけで小売を拡大しようとすれば、出品、撮影、採寸、商品説明、梱包、発送、問い合わせ対応など、細かな作業がどんどん増えます。当然、人も必要になります。
一方で、卸売は取引先にまとめて商品を流せます。少ない人数で事業を回しやすく、流通量も増やしやすい。だから業態としての収益性が高くなりやすいわけです。
これは「みんなに利益商品を分けてあげたい」みたいな青臭い話ではありません。事業として合理的だから卸をやっています。
メルカリやヤフオクには、アカウント運用の限界があります

販売先がメルカリ、メルカリShops、ヤフオクのようなマーケットプレイスになると、いくら商品があっても無限に出品できるわけではありません。
たとえば、1アカウントでツールを使って短期間に大量出品を続ければ、運用上の制限にかかる可能性があります。動画内で話した例では、1日に1,000点を出品すればアカウントが止まるレベルの話です。
商品を持っているのに、販売アカウントの運用制限で流せない。これは非常にもったいないです。
だから、自社小売だけで抱え込まず、卸先を増やして物量を動かす。小売と卸を組み合わせることで、販売チャネルごとの限界を越えながら売上を拡大できます。
自社小売をする理由は2つあります
卸売をしている会社が自社でも販売する理由は、シンプルに2つです。
1. 小売は小売でコスパよく稼げるから
自社小売は利益を取りやすく、しっかり回せば大きな収益源になります。実際に自社でも売れているからこそ、小売の収益性を無視する理由はありません。
卸に全振りするのではなく、小売で利益を取りながら、卸で流通量を増やす。この両立が大事です。
2. 卸す前に、売れるかどうかを自社で確認するため

取引先に卸す商品なら、なおさら自社で売れるかを確認しておきたいです。
販売実績のない商品を、ただ「利益が出そうです」と言って流すのではありません。自社で小売を回し、商品が売れることを確認したうえで卸販売につなげる。この検証があるから、扱う商品の精度を上げられます。
卸売で物量を増やすと、仕入れ価格にも効いてきます
卸売を広げる価値は、売上を増やすことだけではありません。
古着を中心に扱う場合でも、会社を通る流通量が増えれば、仕入れ前の商品をより大きな単位で買えるようになります。大量に仕入れれば、仕入れ価格は下がりやすくなります。当たり前の話です。
仕入れ価格が下がれば、自社小売にも卸先にもメリットがあります。
- より良い商品を扱いやすくなります。
- 卸価格を改善しやすくなります。
- 小売の利益設計にも余裕が出ます。
- 事業全体の競争力を高められます。
つまり、卸売で流通量を増やすことは、自社だけが得する話ではありません。取引先が仕入れやすくなり、結果として自社小売にもプラスが返ってくる構造です。
「独占して自分だけ売ればいい」は、商流を見ていない考え方です
自社だけで利益商品を独占し、小売だけを回せばいい。そう思う人もいるでしょう。
でも、それでは販売量に限界があります。人員にもアカウントにも作業量にも限界があるからです。
自社小売で売る。卸売で取引先にも流す。物量を増やして仕入れを強くする。こうして事業全体を大きくするほうが、はるかに合理的です。
結局のところ、答えはこれです。
- 自社でも売っています。
- 卸を使って売上と流通量を拡大しています。
- 物量を増やすことで仕入れ条件を改善しています。
- 小売と卸を組み合わせるほうが、事業として強いからです。
店舗せどりで疲弊するなら、卸という選択肢もあります
店舗を回って仕入れを続けても、なかなか利益商品を確保できない。移動時間やリサーチに追われて、疲弊している。そういう方には、仕入れのやり方そのものを見直す選択肢があります。
「いとう社長卸」は、中古商材を中心に利益商品を届け、あとは販売に集中しやすくするサービスです。審査制で運営しており、審査に合格した方が仕入れできる形です。
小売だけで抱え込むのではなく、商流を理解して、仕入れと販売の仕組みを作る。商売を大きくするなら、そこを考えたほうがいいです。
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