せどりの税金はいくら?計算方法をめちゃ丁寧に解説
せどりで売り上げが順調に増えてきたらうれしいですよね。儲けたお金で旅行に行こうとか、自分にご褒美買おうとか考えると更にウキウキしてきます。
でもちょっと待ってください。
大切なこと忘れていませんか?
儲けたお金を全額使えるわけではありません。税金で納める分をきちんととっておかないと、確定申告のときに税金を払えなくなってしまいますよ。
では、税金はいくらぐらいかかるのでしょうか?どのぐらいの金額を払うのかがあらかじめ分かっていれば、いざ払うときにあわてなくて済みます。今回はせどりの税金がいくらかかるのかを解説していきます。
目次
せどりで得た利益の税金は払わないといけない?
せどりで得た利益がいくら以上になったら、税金がかかってくるのかを確認しておきましょう。
せどりを副業として行っている場合は、年間の所得が20万円を超えると税金がかかります。専業としてせどりで生計を立てている場合は、年間の所得が38万円を超えた時点で税金が発生します。
20万円や38万円を超えるかどうかを判断するのは売上ではなく所得です。所得は売上から経費を引いたものです。つまり、「せどり」の売上(Amazonからの入金額)から、仕入れやガソリン代などの諸経費を差し引いた残りが「所得」となります。
20万円や38万円を超えた場合は申告しないと税務署にバレるのでしょうか?
バレる可能性は高いと考えておいた方が良いでしょう。マイナンバーがさらに普及したら確実にバレます。一発でバレると思います。
一部企業では副業を認めるように時代が変化してきており、せどりやインターネットビジネス等を始める人が増えてきていることは税務署でももちろん認識しているはずです。
Amazonの商品カタログに数多く出品している人については税務署が目をつけているかもしれませんし、反面調査といって税務署がAmazonに対して手数料を多く支払っている人のリストの提出を求めているかもしれません。
以上のことから20万円(もしくは38万円)を超えたら申告し、税金も払うようにしましょう。
税金はいくら?その計算方法をめちゃ丁寧に解説
税金をどのくらい払わなければならないのか心配になりますよね。では、実際に税金の計算方法を解説していきます。
副業でせどりを行なっている場合
まずはせどりの所得を算出しましょう。
税金は所得に対してかかります。1年間の売り上げから経費を差し引いて所得金額を計算します。仮にせどりの年間所得が100万円だったとしましょう。
せどりは副業ということなので、本業は会社勤めをして毎月給与をもらっています。年間の給与と賞与の総額を600万円と仮定しましょう(手取りではなく、総額です)。給与は個別の経費が認められていない代わりに給与所得控除額が給与総額の金額によって決まっています。給与収入が600万円のときの給与所得控除を差し引いた給与所得金額は4,260,000円になります。
給与所得控除額の算出方法は下記の表をお使いください(平成31年3月現在。計算式は変わりますので最新の表をご確認ください)。
せどりの所得と給与所得を合算します。1,000,000円+4,260,000円=5,260,000円(A)になります。
次に合算した所得(A)から各種の所得控除を差し引きます。下記のような控除があると仮定します。
- 社会保険料支出額・・・800,000円
- 生命保険料控除・・・40,000円
- 扶養控除・・・760,000円(小学生の子供が2人、奥さんは働いていて扶養から除く)
- 基礎控除・・・380,000円
- 合 計・・・1,980,000円(B)
課税所得金額の計算
課税所得金額は、合算所得(A)-所得控除合計(B)で計算されます。
5,260,000円-1,980,000円=3,280,000円(C)となります。
ここまで計算できれば、あとは速算表(税金の早見表)を使って、税額を計算するだけです。
所得税額の計算
所得税の速算表を見て、先ほど計算した課税所得金額(C)に税額を掛けます。
3,280,000円×10%-97,500円=230,500円(D)
この23万円ちょっとが所得税なのでしょうか?
『いえ、まだまだ税金はかかります』
2037年までは、復興特別所得税という税金が別途(D)×2.1%かかります。
230,500円×2.1%=4,840円(E)
税金の合計は230,500円(D)+4,840円(E)=235,340円(F)となります。
お待たせしました!
この(F)235,340円が税額となります。
サラリーマンの副業の場合は、毎月の給与から源泉所得税が予め天引きされているので、これと先ほどの(F)の金額、つまり本業と副業の合計分の税額を比較して、不足分を納税することになります。
源泉所得税の年間合計金額が200,000円(G)だったと仮定すると源泉所得税は税金の前払いのようなものなので支払うべき税金の合計(F)から源泉所得税(G)を差し引きます。
235,340円(F)-200,000円(G)=35,300円(100円未満切り捨て)
本当にお待たせしました!
副業サラリーマンの場合の税額は以下となります!
35,300円が確定申告の際に納めるべき税金になります。但し、源泉所得税200,000円も事前に納めている税金なので年間の税額は235,300円です。
専業でせどりを行なっている場合
それでは専業でせどりを行なっている場合の税金はいくらになるでしょうか。せどりでの月間売上が300万円と仮定しましょう。
利益率(粗利ではなく、最終利益とします)が20%とすると月間の所得が60万円、年間所得は720万円(イ)となります。
次に合算した所得(イ)から各種の所得控除を差し引きます。下記のような控除があると仮定します。
- 社会保険料支出額・・・960,000円(国保なので社保よりも高く設定しました)
- 生命保険料控除・・・40,000円
- 扶養控除・・・760,000円(小学生の子供が2人、奥さんは働いていて扶養から除く)
- 基礎控除・・・380,000円
合 計・・・2,140,000円(ロ)
ちなみに専業せどりで税金が発生するのは38万円を超えてからですが、その38万円は上記の基礎控除の金額です。所得控除が何も無い人でも基礎控除は全員に与えられる控除なので38万円までは税金がかかりません。
課税所得金額は、合算所得(イ)-所得控除合計(ロ)で計算されます。
7,200,000円-2,140,000円=5,060,000円(ハ)となります。
税額の計算は、副業せどりの時と同じく所得税の速算表を見て、課税所得金額(ハ)に税額を掛けます。今回の場合の税率は20%となります。
5,060,000円×20%-427,500円=584,500円(ニ)
復興特別所得税も副業せどりと同じく(ニ)×2.1%かかります。いろいろ税金がかかりますが、ここで文句を言ってはいけません、、、。
584,500円×2.1%=12,274円(ホ)となり、税金の合計は584,500円(ニ)+12,274円(ホ)=596,700円(100円未満切り捨て)となります。
扶養家族の有無などにより金額は変動しますが、家庭有の専業せどらーの場合、年間所得が700万円なら、ざっくりと60万円程度を納税する必要があるということになります。
専業せどり納税の注意点!
これは仮想通貨投資が流行っている、2018年に特に社会問題になりましたが、稼いだ額を全額使ってマンションを買って、結果的に納税できない、、、という方が多数でてきました。
せどりやネットビジネス系の副業の場合も同じです。
毎月の源泉所得税が無いので、所得にかかる『所得税』は確定申告の際に一度に納税する必要があります。つまり、稼いだ分を使ってしまうのは論外で、納税分の資金をきちんと貯金しておく必要があります。
これ、本当に大事です!
特に脱サラして専業1年目のあなた!!
稼いだ分を全額使ってしまうと、税金が払えなくなってしまいますよ!
いとう
税金を払わなかったときの罰則
確定申告をしなかった場合は各種の罰金がかかってきます。
無申告加算税
まずは無申告加算税です。原則として納付すべき金額の50万円までは15%、50万円を超える部分は20%かかります。
前述の専業せどりの納税額596,700円を確定申告しなかった場合は、500,000円×15%+96,700円×20%=94,340円の罰金がかかります。
延滞税
納付の日までの延滞税が併せてかかってきます。原則納付すべき金額の14.6%/年かかります。専業せどりの納税額596,700円をちょうど1年後の3月15日に納付した場合は、596,500円×14.6%=87,089円の罰金がかかります。無申告加算税と合計すると181,429円も払わなければなりません。
このような罰金を払うのはばからしいので、毎年3月15日までに確定申告と納税を忘れずに行っておきましょう。
経費計上はできてますか?
せどりに関する各種経費を漏れなく経費計上することで、かなりの節税効果が期待できます。
- スマホの通信費
- 自宅のネット回線費
- ガソリン代
- 家賃
- 電気代
- せどりやネットビジネス仲間との食事代
せどりを行うためには、いろんな種類の必要経費がかかります。「えっ、こんなお金も経費になるの?」という経費があるかもしれません。ちょっと不安、、、という方は是非以下の記事を読んでみてくださいね。
まとめ
- せどりで稼いでいることは税務署にバレていると考えて、税金はきちんと払いましょう(税金を払わないと罰金がかかります)。
- 税金がいくらになるかは簡単に計算できます。
- 専業せどりの場合は確定申告の際に一度に納税することになるので、事前に税額を予測して納税分を貯金しておきましょう。
税金はきちんと払い残った利益で仕入れをして、売り上げを増やしていきましょう。
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